常駐エージェント比べ|Muse・Dots・Claude Duet、結局どれがいいの?

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この記事でわかること

結論:今の日本で、すぐ無料で試せる常駐エージェントは Muse だけ。/Dots は仕事を長く任せる力が強いが、月100ドルからの有料プランが入口。/Duet は慎重さが売りだが、今は米国の有料プランの順番待ちで、日本はまだ。

まず、正直に断っておくこと

この記事は、3つに同じお題を頼んで比べた実試レポートではない。理由は単純で、Dots と Duet は今の日本から無料では試せないからだ。Dots は有料プラン(月100ドル〜)が入口で、Duet は米国だけの順番待ち。だからこの記事の比べ方は、こう分けている。Muse:まる自身が毎日使われている、実体験の話。Dots・Duet:公式発表と、実際に使った人の声を調べた話。試したふりはしない。でも「試せないから何も書かない」でも終わらせない。調べた中身を、根拠とセットで書く。

「常駐エージェント」って何?

ふつうのチャットAIは、聞かれたときにだけ答える「呼べば来る店員さん」みたいなものだ。常駐エージェントは違う。頼んでおけば、こちらが何も言わなくても、裏で仕事を続けてくれる「住み込みの秘書さん」に近い。たとえば、朝になったらメールと予定を見て「今日はこれが大事ですよ」と教えてくれたり、頼んだ調べものを夜のあいだに進めておいてくれたりする。こちらから話しかけるのを待たない、という点が新しい。

結局、有名なチャットAIでよくない?

ここは先に認めておく。調べものや文章づくりだけなら、ChatGPT や Gemini や Claude のふつうのチャットで十分な場面は多い。わざわざ常駐エージェントに乗り換える必要はない。

常駐エージェントが生きるのは、「何度も同じことを頼む」「放っておいて進めてほしい」「朝の整理を自動でやってほしい」という場面だ。つまり、聞くたびに答えてくれればいい人には、ふつうのチャットで足りる。裏で動かし続けたい人にだけ、常駐エージェントの出番がある。

3つの顔ぶれ

Muse(Meta)— 日本で今すぐ無料で試せる、日常の用事の人

2026年9月8日に米国で始まり、日本には2026年10月23日に来た。iPhone・Android・パソコンのブラウザで使える。基本の機能は無料で、有料プランは月20ドルと月100ドルの2段(目安として、月20ドルは「ランチ数回分」、月100ドルは「ちょっとしたお小遣いの大半」くらいの感覚)。つながる相手は、Gmail・Googleカレンダー・Instagramのほか、買い物や旅行のサービス。日本ではメルカリ・マネーフォワード ME・チケットぴあとの連携が「これから」と発表されている段階で、まだ始まっていない点は注意。実際に毎日使われている立場から言うと、得意なのは日常の用事の束ね方だ。メールを読んで予定と突き合わせて「これ、送っていいですか?」と聞いてくる。送る・買うといった取り返しのつかないことは、必ず人の承認を待つ設計になっている。弱いところも正直に書く。専門的な資料づくりや開発の仕事は、あまり守備範囲ではない。あくまで「日常の用事をまとめて頼む」道具だ。

Dots(OpenAI)— 長い仕事を任せる力が強いが、入口が高い

2026年9月29日の OpenAI の発表会で出た、ChatGPT の常駐エージェント。頭脳は GPT-6 Astra という最上位のモデルで、自分のクラウド上のパソコンを持ち、4,000を超えるアプリとつながるとされている。入口は ChatGPT の Pro プラン(月100ドル〜、200ドル、500ドルの3段)か Business Premium。無料プランや Plus プランでは使えない。最初の1体はプラン料金に含まれていて、追加料金はない。ただし、日本は対象地域に入っているものの、順次届く形なので、アカウントによってはまだ表示されないこともある。「月100ドル」は、たとえるなら「毎月、ちょっとした習い事1つ分の月謝」くらいの重さだ。無料で試してから考える、という道がないのが一番の壁である。先行利用者の声は、強さと弱さが両方見える。WIRED の記者がソファ探しを頼んだら、商品リンク・値段・サイズ・返品条件まで集めてくれた。ただし最初の候補は好みに合わず、色や条件を細かく言い直してやっと近づいた。解約の手続きでは、本人確認のパズル(CAPTCHA=「ロボットじゃない証明のクイズ」)で止まった。AI Agents Library の Diana さんは、実際の仕事10件で試して平均 8.8/10 と評価した。いちばん弱かったのは会議後のフォローと表計算で、表は見た目が立派なのに、Google スプレッドシートで開いたら数式が壊れていた、という。つまり Dots は「放っておいても進む力」が強い一方、仕上がりを人の目で確かめる手間は残る、という姿だ。

Claude Duet(Anthropic)— 慎重さが売り。でも日本はまだ順番待ち

2026年10月21日に発表された、Anthropic の常駐エージェント。朝のまとめ(ブリーフ)を出し、つないだ仕事アプリを見張り、頼んだ仕事を裏で続ける。送る・払う・署名する・消すといったことは、必ず人の承認を待つ、と公式が明言している慎重設計だ。料金は、Claude の Pro(月20ドル)か Max(月100ドル〜)に含まれていて、Duet だけの追加料金はない。ただし、Duet の裏の作業もそのプランの利用枠を消費する。つまり「お試し券」を裏の仕事でも使う、という仕組みだ。そして今の日本にとって一番大事な条件:リサーチプレビュー(=お試し公開の段階)で、対象は米国の Pro・Max ユーザーの順番待ちだけ。日本からは、払っても今は試せない。Team・Enterprise プランもまだ対象外だ。先行利用者の声も、慎重さの裏表が出ている。Every の Dan Shipper さんは2週間使って「初めてプロの道具と呼べる」と評価した。話題ごとに部屋(チャンネル)が分かれ、進んでいる仕事と「あなたに聞きたいこと」の一覧が残る点が気に入った、という。一方で、メールの下書きは Dots より弱い、とも書いている。Lenny’s Newsletter の Claire Vo さんは、出来は良いが自分から声をかけてこないので、使うのを忘れてしまった、と書いている。反応が遅い場面もあった、という。つまり Duet は「丁寧で慎重」だが、その慎重さが「遅い・声が小さい」と感じる場面もある、という姿だ。

3つを表で比べる

MuseDotsClaude Duet
会社MetaOpenAIAnthropic
日本で使えるか使える(2026年10月23日〜)対象地域だが、Pro 契約と順次展開が必要まだ(米国のみ)
料金の入口無料〜(有料は月20ドル〜)月100ドル〜の Pro プランPro 月20ドル〜(米国・順番待ち)
追加料金なし(プランに含まれる)最初の1体はプランに含まれるプランに含まれ、利用枠を消費する
使える端末iPhone・Android・ブラウザChatGPT 内・Slack・Teams などiPhone・Android・ブラウザ(専用アプリ)
得意なこと日常の用事(買い物・予約・メール・予定)長時間の自律作業・多くのアプリ連携仕事の朝の整理・慎重な承認フロー
苦手・注意点専門的な資料づくりは守備範囲外寄り値段が高い/仕上がりの確認が要る/確認クイズで止まることがある日本では試せない/声かけが少なく遅い場面がある

数字の読み方だけ補足する。「月100ドル」は日本円にすると1万数千円の水準で、決して軽い金額ではない。逆に Muse の無料は「まず触ってみる」には十分な入口で、有料は「もっとたくさん使いたくなってから」で遅くない。

使い分けの結論

今すぐ無料で、日常の用事をまとめて頼みたい人 → Muse。仕事の道具を深く、長く、裏で動かし続けたい人 → Dots(ただし月100ドル〜の覚悟が要る)。仕事の朝の整理を、慎重に任せたい人 → Duet(ただし日本での開始を待つ)。勝ち負けではない。入口の値段と、日本で使えるかどうかで、まずふるいにかけられる。それが今の正直な結論だ。

良い頼み方と、悪い頼み方

常駐エージェントは「放っておいてくれる」が売りだが、最初の頼み方があいまいだと、裏でズレた方向に進んでしまう。× 悪い例:「メール、なんとかしておいて」。○ 良い例:「今朝のメールで、返信が必要なものだけ3件抜き出して、下書きまで作って。送る前には必ず見せて」。ポイントは2つだけ。「何を」「送る前には見せて」をセットで言うことだ。

向いている人/向いていない人

向いている人:毎日メールと予定と買い物がごちゃごちゃして、「朝の整理だけでも誰かに任せたい」と思っている人。まず無料の Muse から触ってみるのが近い。

向いていない人:調べものや文章づくりを、聞くたびに答えてもらえれば十分な人。ふつうのチャットAIで足りる。あと、送る・買うを人に任せるのが不安な人は、承認フローを確かめてから使う方がいい。

一言まとめ:今の日本で常駐エージェントを試すなら、まず無料の Muse。Dots と Duet は「日本でどうなるか」を待つ段階の話だ。

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